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東京都新宿区 産科事故を扱う谷直樹法律事務所

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前期破水

前期破水

前期破水は、陣痛発来前の羊膜の破綻を意味します。
早産期の破水は、早産の原因となり得ます。日本では子宮収縮抑制剤の投与が行われることも多いのですが、これは絨毛膜羊膜炎のリスクを増加させます。
週数にかかわらず、感染症の原因となり得ます。妊娠 37 週未満の前期破水に対してルーチンの抗菌薬の使用が推奨されています。妊娠 37 週以降の前期破水時については抗菌剤投与の有益性は示されておりません。
羊水量減少によって臍帯圧迫の原因となり得ます。胎児心拍数陣痛図により胎児の状態を確認する必要があります。
待機的管理か分娩誘発かは,妊娠週数,胎位,感染の有無,臍帯圧迫,それらに伴う児の状態の変化により異なります。

「産婦人科診療ガイドライン―産科編 2023」
CQ303(151頁) 前期破水の取り扱いは?
「4.妊娠 34 週未満では,原則としてハイリスク新生児管理可能施設での管理,あるいはこうした施設と連携した管理を行う.(B)」
「5.臨床的絨毛膜羊膜炎がなく胎児健常性(well-being)が確認された場合は,以下のように対応する.
1)妊娠 37 週以降では,分娩誘発を行うか陣痛発来を待機する.(B)」
「6.妊娠 24 週未満であれば臨床的絨毛膜羊膜炎の有無・推定体重・妊娠週数,施設の低出生体重児対応能力を考慮して小児科医と相談し治療方針を決める.(B)」
「7.母体発熱下(38.0℃以上)では,母体敗血症などの監視を強めるとともに,胎児心拍数モニタリング(妊娠 26 週以降)を頻回に行う(CQ410 参照).(B)」
「8.妊娠 37 週未満では,抗菌薬を投与する.(B)」
「9.以下の場合が予想される場合には,児の肺成熟や頭蓋内出血予防を目的として,母体にベタメタゾン 12mg を24時間ごと,計2回,筋肉内投与する(CQ302 参
照).
1)妊娠24週以降34週未満の早産が1週以内に予想される場合.(B)」

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