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東京都新宿区 産科事故を扱う谷直樹法律事務所

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常位胎盤早期剥離

常位胎盤早期剥離


弁護士谷直樹は、常位胎盤早期剥離(早剥)の事案を取り扱い、訴訟上の和解で解決したことがあります。判決で解決したこともあります(東京地裁平成14年12月18日判決)。

常位胎盤早期剥離とは、正常位置に付着している胎盤が、妊娠中または分娩経過中の胎児娩出以前に子宮壁から剥離することをいいます。
常位胎盤早期剥離は、1000 分娩あたり 5.9 件(単胎)ないし 12.2 件(双胎)に発生します。
重症脳性麻痺、出血による母体死亡が生じることのある疾患です。

診断
突然の腹痛が持続する等の自覚症状、胎児心拍数モニタリングの異常パターン等から、鑑別を進め、総合的に診断します。
性器出血は認めない場合があり、板状硬が生じるのは病態が進んでからです。超音波診断所見の診断精度は高くないため、妊娠後半期に切迫早産様症状(性器出血、子宮収縮、下腹部痛)と同時に胎児心拍数モニタリングで異常パターンを認めた時は、つねに常位胎盤早期剥離を疑う必要があります。

急速遂娩・搬送
常位胎盤早期剥離と診断した場合、母児の状況を考慮し,基本的に急速遂娩を図ります。
自施設で対応困難な場合、搬送までの時間など地域性も考慮して、管理可能な施設へ救急搬送するか、急速遂娩後必要に応じて新生児あるいは産褥婦の救急搬送を行うか、を選択します。母体に産科DICを認める場合は,可及的速やかにDIC治療を開始します。

「産婦人科診療ガイドライン―産科編 2023」
CQ308(173頁) 常位胎盤早期剥離(早剥)の診断・管理は?
CQ410(228頁) 分娩中の胎児心拍数及び陣痛の観察は?
CQ411(233頁) 胎児心拍数陣痛図の評価法とその対応は?
CQ418-2(271頁) 「産科危機的出血」への対応は?


産科医療補償
常位胎盤早期剥離について
http://www.sanka-hp.jcqhc.or.jp/documents/prevention/theme/pdf/Saihatsu_Report_06_50_81.pdf
http://www.sanka-hp.jcqhc.or.jp/documents/prevention/theme/disease/exfoliation.html

裁判例
徳島地裁平成30年7月11日判決(医療判例解説81巻83頁)認容金額1409万7560円
東京高裁平成28年5月26日判決(判タ1441号42頁)4990万2834円+2500万1417円
京都地裁平成18年10月13日判決(裁判所サイト) 認容金額 1430万円
東京地裁平成14年12月18日判決(判例タイムズ1182号295頁)認容金額3200万円
東京地裁平14年5月20日判決(医療訴訟ケースファイル1巻228頁)認容金額660万円

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